いま、Z世代が求めるのは「頑張ってない感」
TikTokやInstagramを見ていると、いわゆる「盛った投稿」よりも、「オフっぽい」「力を抜いた」投稿がどんどん増えてきているのに気づきませんか?
パリッときめた自撮りや、加工バリバリの動画よりも、**「え、今の素じゃん!」**っていう瞬間にこそ、いいねが集まっている──。
この“オフ感ブーム”、実はZ世代の深い感覚に根ざした流れなんです。
たとえば、友達同士で撮ったちょっとピンボケの写真とか、何気ない瞬間を切り取った動画とか。
そんな「気合いを入れてない投稿」に、自然と親近感を感じるから、思わず保存したり、シェアしたりしたくなる。
完璧を目指すより、「ありのまま」がバズる時代へ。
今回は、そんな**「素っぽさがウケる理由」**を深掘りしていきます!
そもそも「オフ感」って何?
まず、「オフ感」って具体的にどんなものを指すのでしょうか?
ここでは、次の3つの特徴を持つ投稿を指します。
- 加工・編集が控えめ
- ポーズや表情に“気負い”がない
- 演出よりも、偶然を活かしている
たとえば、
- フィルター控えめのすっぴん風写真
- あえてブレたスナップ
- ちょっと気を抜いた笑顔や、変顔
- 撮るつもりじゃなかったオフショット動画
こういう「オフな空気」が、逆に今っぽい「リアル感」を出して、好感を呼びます。
ポイントは、**「作り込まないのに、センスを感じる」**こと。
なぜ「頑張ってない感」がウケるの?
Z世代は、子どもの頃からSNSに触れてきた「ネイティブ世代」。
だからこそ、**「これは盛ってるな」「無理してるな」**っていうのを一瞬で察知してしまいます。
そして、無理に見えるものより、自然体に見えるものに惹かれる傾向が強い。
さらに、
- 「常に頑張り続けるのって、疲れるよね」
- 「素の自分を受け入れてくれる空気が心地いい」
という、共感重視の価値観も、オフ感ブームを後押ししています。
つまり、
「無理して完璧を目指すより、ありのままでいいじゃん」
そんな空気が、SNSにも広がっているのです。
“オフ感”をうまく出しているアカウント事例
最近人気のクリエイターたちも、この「オフ感」を武器にしています。
・Vlog系インフルエンサー
おしゃれな編集をあえて抑えて、生活感のあるルーティンをそのまま見せる。
キラキラ映えよりも、ちょっと不格好でも「リアル」を優先。
・スナップ系フォトグラファー
偶然写り込んだ表情や、予定外の瞬間を切り取るスタイル。
「素の一瞬」が持つパワーを信じて、無理にポーズさせない。
・ストリート系アーティスト
完璧なパフォーマンスよりも、練習中の様子や失敗シーンまでオープンに見せる。
その「人間っぽさ」に、逆に親しみが湧く。
どれも、「素っぽさ」を味方につけてバズっているのがポイントです!
「オフ感」はどうやって演出できる?
「オフ感って、ただ適当にやればいいんでしょ?」って思うかもしれませんが、それは違います。
むしろ、**「作りすぎず、でもダサすぎない絶妙なバランス」**が必要!
オフ感をうまく出すためには…
✅ 撮影や編集にちょっと「抜け」を作る
✅ 完璧じゃないところをあえて見せる
✅ セルフブランディングとオフ感を両立させる
たとえば、
- わざとピントが甘い写真を混ぜる
- 笑っちゃった瞬間をカットせずに使う
- 撮り直さず、ファーストテイクをそのまま投稿する
こんな小技を使うことで、**「肩の力が抜けたかっこよさ」**が生まれます。
まとめ:「素」こそ、最強のブランディング
結局、オフ感って「自分に無理をしない」ことなんですよね。
SNSの中だけ別人格を演じるよりも、
リアルな自分を、ちょっとおしゃれに見せる工夫をする。
それが、いまのZ世代の感覚にいちばんフィットしています。
だから、
- 頑張りすぎない
- 作り込みすぎない
- でも、ちょっとセンスは出す
そんなバランス感覚が、これからのSNS投稿ではさらに大事になってきます。
「素」がいちばん、かっこいい。
この空気、まだまだ続きそうです!
ライター:ミレイ・キタノ
Z世代のSNSトレンドをこよなく愛するライター。バズる現象の裏側を観察するのが得意。Instagram、TikTok、X(旧Twitter)など、多様なプラットフォームを横断しながら、リアルなZ世代感覚を伝える記事を発信中。